膠原病内科の仕事内容


今回はいわゆる「自己免疫疾患」の患者さんが多い、膠原病内科について考えてみます。

膠原病内科にはどんな患者さんが来るか?

膠原病と聞くと、どんな疾患を思い浮かべますか?膠原病は英語で「connective tissue disease」といい、元々は全身性エリテマトーデスや全身性硬化症を研究していた、クレンペラーという病理学者さんが「これらの疾患の原因は結合組織と血管にある」と提唱したのが始まりだといわれています。

現在では、自己免疫疾患、リウマチ性疾患、結合組織疾患の3つを総称して「膠原病」と呼ぶようです。

膠原病の患者さんは、現代の医学では「完治」はありません。良い状態(寛解)と悪い状態(再燃)を繰り返します。つまり、一度発症すると根本的な治療は難しく、現在現れている症状を和らげながら長期に渡ってその病気と付き合わねばならず、日本では膠原病のほとんどが難病に指定されています。

多くみられる症状としては、発熱・全身倦怠感・関節痛・関節炎・筋肉痛・皮膚症状・内臓病変・レイノー現象(手の指先などが、蒼白から暗紫色、やがて赤く変化する現象)などがあります。比較的女性に多いのも特徴ですが、高齢になるほど性差はなくなるともいわれています。

膠原病内科はどんなお仕事?

膠原病の症状は、先に上げた症状も多くみられますが、もちろん疾患に特徴的な症状もあります。疾患によっては日光を浴びることが禁忌であったり、皮膚や関節がどんどん硬くなり自分で動かすことが難しくなる場合もあります。

看護師の仕事としては、検査データや患者さんの訴えや確認できる症状から、患者さんの状態を把握し、その都度適切な援助を行う必要があります。

と、これだけでは至極当然のように聞こえますが、例えば慢性関節リウマチで指が上手く動かせない場合、どうやって食事をとれるように援助しますか?看護師が全介助をするのは人手があれば可能かもしれません。しかしそれでは患者さんは家に帰った時に自分で食事が出来なくなります。

また、同じ慢性関節リウマチの患者さんにマグカップを渡す時は、持ち手を握るのではなく、持ち手に患者さんの指を通してカップ全体を包んで持てるように渡すと、患者さんも楽に持てます。

こういったほんの小さなことでも、患者さんの病状や今見えている症状に対して、適切な援助は何かを常に考えている必要がありますね。

膠原病内科に向いている看護師

まずは、膠原病とは何か、自己免疫疾患とは、リウマチ性疾患とは、結合組織疾患とは、これらをしっかり理解している必要があります。

例えば自己免疫疾患の原因と言われる抗核抗体(ANA:己の細胞中の細胞核内の構成成分を抗原とみなしてしまう自己抗体の総称)とは何か、これが陽性だと身体の中で何が起きているのか、これらのメカニズムをしっかり理解していないと難しいかもしれません。

また、治療薬(完治ではなく症状を和らげるもの)として良く使われるステロイドや免疫抑制剤ですが、実は副作用がそれなりにある薬剤ですよね。最近ではTNFα阻害薬などの「生物学的製剤」と呼ばれる薬剤も開発されています。これらの変化・進歩にしっかりついていける意欲が必要です。

また、膠原病は若年(10代から40代)であれば女性に多く発症するといわれます。ちょうど、妊娠・出産の時期と重なりますね。膠原病をもつ女性患者さんは、子どもが欲しいと思ったから産めるわけではありません。

来たるべき(計画的な)妊娠に向けて膠原病治療の薬剤を減らしたり、妊娠中も少しのことで症状が不安定になります。他にも、例えば慢性関節リウマチなどは高齢者に多く、性差が少なくなります。そういった状況も踏まえて、家族全体へのサポートが必要なのです。

膠原病はまた、精神的なストレスが症状を再燃させるともいわれています。病状や今見える症状だけではなく、メンタル面でのサポートも看護師の仕事の1つですよね。

いかがですか?今回は膠原病内科での看護師の仕事を考えてみました。何となく想像できそうですか?


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