特定看護師とは?
みなさんこんにちは。これまで15回、看護師のキャリアについて現状を含めて考えてきましたが、最終回の今回は、今現在議論となっている「特定看護師」についてのお話です。
特定看護師という言葉を知っていますか?
皆さんは近頃のニュースで「特定看護師」という言葉を聞いたことがありませんか?聞いたことないよ、という方のために、簡単にご説明します。
「特定看護師」(現在はまだ仮称)は、厚生労働省の「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」で、骨子案が提示された(分かりやすく言えば、厚生労働省がかなり前向きに検討中)ものです。
その目的としては「一定の研修(例えば、大学院修士課程など)を受けた看護師の業務範囲を広げ、「特定の医行為」を可能にすること」が狙いだそうです。現在のところ、厚生労働省が検討している医行為は「褥瘡の壊死組織のデブリードマン」と「脱水の判断と補正(点滴)」の2つだけです。
どうすれば特定看護師になれるか
前出の骨子案には、
- 看護師の免許を有すること
- 看護師の実務経験が5年以上であること
- 厚生労働大臣の指定を受けたカリキュラムを修了すること
- 厚生労働大臣の実施する試験に合格すること
とあります。ちなみにカリキュラムは、8か月~2年と未だ明確ではないため開きがあります。しかしこれが実現するとなると、認定看護師や専門看護師とは違い、国家資格となるわけですから、制定されてから60年ほど経っている保健師助産師看護師法が改正されることになります。
今、なぜ特定看護師なのか
そもそも、この議論が出てきたのは、日本の医師不足、医療崩壊がきっかけであると言われています。厚生労働省の施策もむなしく、地方などではまだまだ医師不足が問題となっています。
そこで、同じ医療に関わりながら医師よりも絶対数が多い看護師に、一定以上の教育と実習を修めればある一定の医療行為を行っても良いという資格を与えようという動きがその背景にはありそうです。
実際に看護協会の中では「医師不足の問題を看護師へ転嫁しているのではないか」「それよりも保健師助産師看護師法の改正ならば、現在の状況に即したもっと別なことがあるのではないか」という声も上がっているようです。
とある調査では「特定看護師(仮称)の創設」や「医師の業務負担につながるか」について、賛成と反対がおおよそ4割ずつと均衡しています。それよりも、薬剤師やクラークに対して、医師の業務を移譲する余地があると回答した医師が多いという結果になっています。
特定看護師は、まだまだ各方面との議論の余地がありそうですが、厚生労働省が「やる」といえば近い将来、国家資格化されるかもしれません。
今回は、これから国家資格化されるかもしれない、特定看護師のおhなしでした。これで私の「看護師のキャリアについて考える」コラムは善16回が終了となりますが、みなさんが己のキャリアについて考える時に、少しでもお役に立てれば幸いです。(2011年11月著)
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